子供の歯科治療について
「我が子にしたいと思える治療を提案する」をモットーにしています。
- 大切なお子様を素敵な永久歯列をもつ大人に導きたい
- 自分の歯に自信をもった笑顔の素敵な大人になってほしい
そのためにかかりつけ歯科医としてできることを日々考えています。
当院では小児歯科専門サイトも運営しています。詳しくは下記よりご確認ください。
虫歯治療
虫歯があれば基本的には治療しますが、嫌がる子供を無理やりにすることは決してしません。歯医者嫌いになってほしくないのです。
大人でも子供でも歯の治療は嫌なものです。しかし「歯の治療が嫌い」と「歯医者が嫌い」は全く別物だと考えています。
私たちは、お子様が嫌いな歯の治療を一緒に乗り越えていきたいと思っています。多くの場合、4歳半以上のお子様は少しずつ器具の練習を進めることで、治療ができます。
私たち治療する側がお子様の力を信じることが、本当に大切だと考えています。
怖がりのお子様が徐々に慣れて治療できたとき、お子様と保護者の方と共に喜べる瞬間はとても嬉しい時間です。
ただ、中にはどうしても恐怖心が強く、練習しても治療まで進めないお子様もいらっしゃいます。そのときは、虫歯の状況に応じて、数ヶ月後に来院して頂いたり、場合によっては笑気麻酔等の設備がある歯科医院へ紹介させて頂くこともあります。
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DVDをみながら治療
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治療後はお楽しみも
ラバーダムについて
お子様の虫歯治療の際、ラバーダムを使うことがあります。
メリットとして、舌を傷つけたりの事故や、材料を飲み込むといった誤飲を防ぐことができます。
さらに、お子様は唾液が非常に多く、治療後に詰め物が取れることがありますので、それらを防ぐことができます。(治療中に唾液が入ると詰め物が取れやすくなります)
ラバーダムを嫌がるお子様もいますが、納得してつけてくれた後は、治療中に舌が押さえられたり、水が溜まることがないため、眠ってしまうお子様もけっこういらっしゃいます。
予防治療
予防に対する思い
生えたての歯は真珠のようにかわいらしく、大切に育てていきたいものです。
当院ではお子様・保護者の方と二人三脚で予防に取り組んでいます。
歯医者にあまり先入観のないお子様には「歯医者は歯を治療するところ」ではなく、「歯医者は歯を守るところ」だと思ってほしい。そして帰るときには笑顔で、そして数ヶ月後ニコニコしながらクリーニングに来てもらえたらとても嬉しいです。
シーラント
主にお子様の6歳臼歯に行う予防処置です。
奥歯の溝はとても複雑で、歯ブラシの毛先が入らないこともあるため、毎日歯磨きしていても虫歯になってしまうことがあります。
シーラントで奥歯の溝をふさぐことにより、虫歯を予防しよう!というわけです。
メリット
- 奥歯が虫歯になりにくくなる。
- 汚れが溜まりやすい部分がふさがれるので、歯ブラシがしやすくなる。
- 歯を削らない。
デメリット
- あくまで補助的な予防処置なので、ブラッシングしないと虫歯になる。
- 削って詰めているわけではないので、半永久的なものではない。
- シーラントが欠けたりしてないかなど、検診の際のチェックが必要。
フッ素塗布
フッ素の役割
- 歯を強くする
- 初期の虫歯(穴が空いていない)の修復
- 虫歯菌の活動を抑制
フッ素を使った虫歯予防
- 歯科医院でのフッ素塗布
- ご家庭でのフッ素配合の歯磨き剤の使用
- ご家庭でのフッ化物洗口(5・6歳〜)
これらを組み合わせることで、高い予防効果が期待できます。
定期的に歯医者で高濃度フッ素を塗り、またご家庭で積極的にフッ素を取り入れることで、虫歯を予防できます。(ご家庭での予防方法については当院にてアドバイスさせて頂きます)
定期検診
大人と違い、お子様のお口の中は成長と共に変わっていくので、その変化を見逃さないように定期検診では気をつけています。
虫歯の有無のチェック
4歳以上になると見えない部分(歯と歯の間)に虫歯が出来てくるので、確認のため保護者の方の了承を得てレントゲンを撮ります。
この部分の虫歯は、学校検診等ではほとんど分かりません。
これぐらいであれば、フッ素塗布・フロスの使用・甘いものを控えることで、虫歯を進行させないようにアドバイスし、経過観察します。
これが定期検診で見つかると治療となります。
見た目はまだ綺麗なので、学校検診では見つかりづらい場所です。
ブラッシング状態のチェック
お子様のお口の健康を守るには、ご自宅での適切なブラッシングが欠かせません。そのため当院では子供たちに「自分の歯は自分で守る(^○^)」という意識を持ってもらうことを目標に、ブラッシング指導を行っています。
時にはお口の中のバイ菌を顕微鏡で見てもらうこともあります。
自分のお口から取った歯垢に動くバイ菌がいると視覚に訴えることで、ブラッシング指導がより効果的になります
また磨き残し箇所を把握するため、染め出しも行っております。染め出しを行うと、磨けていない箇所が赤く染まります。
綺麗に磨けていない歯の場合
綺麗に磨けた後の染め出し
生え変わり・乳歯のチェック
乳歯は必ず抜けて、永久歯は必ず生えてくる。
そうであれば良いのですが、なかなか乳歯が抜けない子や、生え変わりの時期なのに乳歯が全くグラグラしない等、様々なことがあります。
生え変わり時期の定期検診時は、特に乳歯の動きに注意を払います。
例1 乳歯の後ろから永久歯が生えている
乳歯のグラグラ度合いによって、抜歯するかしないか判断します。
例2 乳歯の下に永久歯がない
乳歯の下に永久歯がないとなると、この乳歯をとにもかくにも長くもたせることを考えます。具体的には噛み合わせを確認・調整したり、予防処置(シーラント)を積極的に進めます。
しっかりメンテナンスすれば大人になるまで長くもたせることが出来ます。
歯並び・噛み合わせのチェック
下顎が前に出ていたり、生えてきた永久歯がデコボコしていたり、歯並び・噛み合わせに関する保護者の方からの質問は多くあります。
年齢やその歯並びの状況に応じて、適切な時期に適切なアドバイスや治療の提案をするよう心がけています。
かかりつけ歯科医だからこそ気づける歯並びの異常もあり、そこを見落とさないよう定期検診では注意を払います。
当院で対応が難しいと判断した場合には、那覇市内の矯正専門医へ紹介させて頂きます。
例1 前歯が反対になっている
治療前
治療後
治療前
治療後
例2 奥歯だけ外にずれている
様々な歯の異常チェック
その他、様々な歯の異常を見つけることがあります。適切な時期に適切な対応をすることが大切ですので、1つ1つの歯に気を配ります。
例1 異所萌出(永久歯がなかなか生えてこない)
治療前
3〜4ヶ月に1度、定期検診で見ているお子様の例です。
そろそを生えてくるはずの永久歯がなかなか生えてこないので、レントゲンを撮って確認すると、乳歯に引っかかって永久歯が生えることが出来なかったのです。
異所萌出治療途中
このことに気づかず、ただ生えるのを待っているだけだと、手前の乳歯が早々に抜けてしまい、永久歯も斜めに生えてしまいます。
早期発見することで、それを防ぎ、正しい位置に生えるよう手助けすることができます。
治療後
例2 中心結節
下の真ん中あたりの歯によくみられる、歯の形態異常です。
この真ん中の「つの」が折れてしまうと、そこから細菌感染して、神経が死んでしまうことがあります。
そのため、「つの」が確認された時点で「つの」が折れないように補強する必要があります。
例3 過剰歯
なかなか永久歯が生えてこないなと確認のためレントゲンを撮ると、真ん中に通常の歯とは違う歯が…。これ(生まれつき歯が多く存在している)を過剰歯といいます。
この過剰歯は抜歯が必要な場合と、経過観察だけで良い場合があります。